前回の同テーマ前編ではビジネスマン、とくに若手がお仕事にやりがいを感じ、日々成長を実感して過ごすために必要な以下要素についてお話いたしました。

    1. モチベーション管理
    2. ストレス管理
    3. タイムマネジメント能力
    4. 問題発見・解決力
    5. 自発的に行う報告・連絡・相談・打合せ要請・確認

    さらに、心の健康を保つ観点で、上記1と2についてその詳細をお話いたしました。

    本日は上記3~5について、自身の仕事の進め方を最適化する観点をお話していきます。

    続きのナンバリングで進めて参ります。

    3.タイムマネジメント能力

    タイムマネジメント

    タイムマネジメント能力とは、直訳すると時間管理能力となりますが、分かりにくいですね。そのイメージは仕事のPDCAを最適に回すための技術と考えてよいでしょう。

    (1) 計画立案時

     ① 仕事の優先順位付け

     ② 最適なゴール設定と事前調整

    (2) 実行時

     ① 不測の事態が発生した際の全タスクのリスケ

     ② クリエイティブなタスクは午前中に設定する

     ③ 期限内での完了が難しい場合の対処

    (3) 検証・改善

     ① 仕事の進め方を質とスピードの観点で振り返る

     ② 改善点(課題・対策)を明確にし、次回計画へ反映

    成長への過程は実はとてもシンプルに出来ています。

    このタイムマネジメントの考え方に沿って繰り返しPDCAサイクルを回すことなのです。

    PDCAサイクルを回すために1人で考えたのち、同期や先輩上司にもアドバイスをもらい、より効率的に階段を上がっていきます。自分のことですが、自分のことだからこそ自分が見えていないことはあります。そのため、周囲の支援者を存分に頼り、自己成長を果たしていきます。

    準備8割・実行2割

    準備8割・実行2割と準備の大切さが説かれているように、ここでもやはり計画立案時の精度が仕事の質とスピードに大きく影響を与えます。SMARTの原則、HIROENの原則を中心としたタイムマネジメントの技術を活用し、計画を最適化し、質の高いPDCAを回すことで、自己の成長を果たしていきましょう。そのためにも、タイムマネジメント技術の習得を図ることが必要ですね。

    4.問題発見・解決力

    問題解決若手

    (1) 自己効力感を高めること=問題解決へ取り組むこと

    人生は問題解決の連続です。自分の心と体を守るために、時には問題から逃げることも必要です。ただ、逃げていても問題はやはりそこに存在し続けます。また、問題が継続して存在している状況は、精神的によろしくないですし、何よりも壁を乗り越えた経験が少なくなります。そうなると、今回のブログテーマにもなっている自己効力感(自分は何とかなると思える感覚)がなかなか芽生えてきません。壁を乗り越える(問題解決を図る)ことは誰にとっても苦しいことですが、未来の選択肢を増やし、なりたい自分になるためには、決定的に必要な取り組みです。

    (2) 問題発見・解決力を高める際の取っ掛かり

    最初から高い問題解決能力は身に付きません。

    取っ掛かりとして、まずは問題の根本要因を見つけることから始めていきましょう。その際には、組織環境、人的資質、コミュニケーション環境の3点から考えていきましょう。

    例えば、仕事が時間内に終わらないことがよくあり、自分の辛さに直結しているとします。解決もしくは改善したいですよね。その際には、この3つの観点から考察します。まずは人的資質です。人的資質とは人の意識やスキルを指します。集中できていたか、仕事を処理するためのスキルは十分だったか、この点を検証します。次にコミュニケーション環境です。困ったときの相談先は確保していたか、こちらの現況を共有する相手がおり、必要に応じてアドバイスや指示を頂ける導線はあったかどうか、この点を検証します。最後に組織体制です。仕事を行う上での仕組みやマニュアルはあったか、持っていた業務量は適切だったか、仕事する環境として総じて安心して仕事が出来る空気感はあったかどうか、この辺りを検証します。その結果、複数の要因が出てくるので、それらの要因の因果関係を明らかにし、根本には何があるのか検証していきます。もちろん、一朝一夕でこの検証スキルが身に付くことはありません。だからこそ、早い段階から取り組みを開始し、経験を積み、このスキルを研ぎ澄ましていきます。他にも細かな問題解決スキルはありますが、問題の根本要因を特定するスキルがもっとも重要です。にもかかわらず、当該スキルの強化に臨んでいる個人やチームが圧倒的に少ない印象を受けます(あくまでも私の印象ですが)

    少なくとも個人レベルでは取り組んでいきたいところですね。

    5.自発的に行う報告・連絡・相談・打合せ要請・確認

    報連相

    人間、独りでできることにはすぐに限界がきます。頼り頼られることで、その時々の問題に対処し、前進していきます。また、組織内で自分を守る動きにも繋がります。独断だったのか周囲を巻き込んだ結果なのかでは、見方が変わってきます。周囲を巻き込むとは、自ら報連相打確を行うことを指します。そして、このことは先ほどの4で触れたコミュニケーション環境に直結します。何らかの問題の要因の一つは、周囲への報連相打確がどれくらいあったのか、この点が必ず入ってきます。そのため、如何に自らこの動きを取るかが大事になってきます。声がかかるまで待つのではなく、自ら報連相打確を行っていける人間になりましょう。

    まとめ

    成長への道

    ここまで若手の成長に必要な5つの要素を確認してきました。

    この5つの要素を習得するにあたり何より大事なことは、失敗を恐れずにチャレンジしていき、自分は何とかなるという感覚(自己効力感)を身に付けていくことです。簡単にこれらの要素が立つわけではなく、様々な経験を通じて少しずつ出来てくるものです。その際には、心が折れてしまいそうな辛い時期が必ず来ます。だからこそ、自己効力感の高め方を階層別研修などを受講することで習得し、実際に当該感覚を高めていくことが必要です。

    自分を気持ちの部分で管理できているからこそ、継続してチャレンジしていくことができます。小手先を見るのではなく、自己効力感を高めていける経験を積み、それと並行して上記5つの要素を自分のものにしていきましょう。

    日々の充実した暮らしを送るために、より正しい方向に努力していきましょう。

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    serea-ishikawa
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